ART 臨書 王鐸 草書詩巻 他

かねてより学んできた王鐸の草書詩巻を携え、

徳島県立近代美術館で毎年開催されている「チャレンジ徳島2020」に出品いたしました。

 

 

出品作品

・王鐸 草書詩巻

王鐸(おうたく)は、明末清初の書家です。「詩巻(しかん)」は、自在に筆を操っている草書の書きぶり、激しさとリズムが魅力的で、その冒頭部分を臨書しました。いわゆる草書が一層連なって表現されていることから「狂草」とも呼ばれています。後半に差し掛かるほどに勢いが増し、静かにディゾルブしていくというよりは非常にクレッシェンドがかかった終わり方で、音楽的にも映像的にも捉えることができます。 王鐸といえば、明と清の二つの朝廷に仕えた高官で、当時は問題視されたわけですが、フリーランスとして働く私自身の見地から、副業やダブルワーク、パラレルワークが働き方の選択肢となっている現代に置き換えてみると先駆的だったのではないかと捉えています。今回の作品は過去に習作として書いていたものを作品化したものです。2020年の始まりに感謝を添えて展示します。

 

・眉山

眉のごと 雲居に見ゆる 阿波の山 懸けて漕ぐ舟 泊り知らずも (万葉集 第六巻 九九八番歌 作者:船王) 万葉集に歌われた眉山の句の前半「まよのごとくもいにみゆるあはのやま」を、眉山の深い緑色のイメージと重ねて書いた。文字をどこまで崩すことができるのかチャレンジした。

 

・変幻する水