これは、私が佐那河内村の隣、神山町に住むフードフォトグラファー・近藤奈央(こんどうなお)さんとの公開往復書簡です。日々の暮らしの中で思ったこと、気づいたことをお互いのブログでお手紙のように伝えていきます。
近藤奈央さんのサイトhttps://magewappa-bento.com/
なおさん
こんばんは。お返事にお時間をいただいておりました。予定より遅くなってごめんなさい。
なおさんの日常の中に意識的に作られているちょっとした緊張感や清廉さがとても伝わってくる内容でした。
いただいた内容の中にあった「手癖で動いてしまう」というところにハッとしました。
美大受験を目指してデッサンの訓練をしていたとき、文字通り”手癖”で描いてしまうことがありました。
それってみるかにらバレバレなんですよね。
ルーティーンな手の動きでとりあえず円弧を描いているが、モチーフと向き合っていない、吟味していない線なわけです。
そんなことを思い出しながら、
日々 手癖のように 自動処理してしまっていることが本当に多々あるなと気づかされました。
「いつもと違う」選択をすることは、とてもクリエイティブだなと思います。
さて何か新しいものことに触れたいと思っていた矢先、知人の紹介で大谷焼の産地、そして窯元を訪問することができました。
遠くからしか見ていなかった世界。
焼き物を手にとって丁寧に見ていると、知らない質感と世界に引き込まれました。
作り手の込めた魂に触れると、その世界の深さと大きさ、重さに卒倒してしまいそうで。
伝統工芸士として責任感のある物作りをされているのもつ深く、静かで重みのある世界。
言葉にならない美と魂の世界。
面白かったのは、
・大谷焼は昔から土作りから販売まで手がけてきた = ずっと六次産業をやってきた
・焼き物は土の中の微生物の働きとともにある、”生き物”
ということです。
大谷焼については 改めて記事にしてみようと思います。
ではでは。