ヤッホー!暮らしの往復書簡vol.20 “冷めたて”のパン

2021.04.25

これは、私が佐那河内村の隣、神山町に住むフードフォトグラファー・近藤奈央(こんどうなお)さんとの公開往復書簡です。日々の暮らしの中で思ったこと、気づいたことをお互いのブログでお手紙のように伝えていきます。近藤奈央さんのサイトhttps://magewappa-bento.com/

なおさん 

こんにちは、少し時間が合いてしまいました。新緑の緑、とても目に鮮やかでした。田舎の山の中にくらす者の喜びの一つですね。

最近、いつか食べたいと思っていた、「宗像堂」さんのパンを食べることができました!

しっかりとした焼き色が印象的です。

菓子とパンで焼き上げる温度帯が違いますが、焼き色を恐れずしっかりと焼き込んだ食べ物に、私はリスペクトがあります。材料を信じているし、自分のことを信じているからしっかり焼き込めるんです。人によると思いますが、私は食べ物からそんな風に感じます。

さて食べてみると、滋味深く、優しい。力強いというより、穏やか。たくさんの歴史を受け入れてきた、沖縄の器の大きさ、人々の優しさそのもののようだなとも感じます。

パンフレットに面白ことが書いてありました。

「一番美味しいのは”冷めたて”」

新しいワードです!
焼き立てが美味しいのは当たり前ですよね(生地が舞い上がっているという書き方でした)。

冷めたてという状態が、おいしさの本領発揮。お弁当のご飯やおかずもそうですよね。

物には、作る人のエネルギーが投影されています。宗像堂さんのパンが、改めて思い出させてくれました。