これは、私が佐那河内村の隣、神山町に住むフードフォトグラファー・近藤奈央(こんどうなお)さんとの公開往復書簡です。日々の暮らしの中で思ったこと、気づいたことをお互いのブログでお手紙のように伝えていきます。近藤奈央さんのサイトhttps://magewappa-bento.com/
なおさん、こんばんは。
岩合さんの猫の写真、すごくフレッシュないきいきとした瞬間が印象的です。写真に添えるコメントに妙味があるということで、参考にされていたのですね。
私もアートに携わる中で、作品のタイトルやキャプションというのは課題の一つでした。展覧会のコンセプトによって、作品を丁寧に解説するキャプションもあれは、そうでない場合もありました。
ずば抜けておかしかったのは、美大の入試かもしれません。制限時間内に出題に合わせた空間構成(模型や工作のようなもの)をするのですが、ある学科のテストでは作品にタイトルをつけるまでが評価点でした。見た目に謎めいた造作でも、例えば・・・「今、誕生した宇宙の瞬間」のようなスケールの大きいタイトルをつけて見る人に解釈の幅を与え、高評価を得ている作品もあったことをおもいだします。
別の話で、ちょうど今ある雑誌のコラムを書いています。商品を紹介しつつ個人的な話を交えるのですが、編集さんに見てもらったところ、硬めの文体と、柔らかい商品(ハンカチ)のバランスがが合っていない、という指摘をいただきまして。加えて、媒体の読者に響く書きぶりが求められ、今まであまり言われなかったことなので、なるほど!と頷きながら修正しているところです。2月後半にはお披露目できると思うので、その際ご紹介させてくださいね。