そら豆のフムス

2018.06.03

コラム食べ物

蚕豆が旬だった。
そらまめという言葉も好きだが、てんまめと呼ぶ人もいてなぜかこのほうが好意を感じる。天に向かって伸びやかに育つ姿に憧れを感じる。

ふさを開けると、
胎盤と子どもをつなぐへその緒のようなものが、ふさと豆をつないでいる。
しっかりした土台の内側に綿のようなふとんをが敷かれていて、
命をいかに守っているかと思うと神秘。

女性の体もこのようになっているかと感じずにはいられないのは、サガ。
育まれた子ども(豆)は お歯黒ができていた。胚芽の部分が黒くなっている。

こうなると、旬もそろそろ終わり頃と、野菜の先生に聞いたことがある。
さて、せっかくなので茹でて浸し豆にしようと思った。
そこで豆だし、しっかり目に茹でようと思いきや、茹ですぎてしまった。
あまりにもほろほろと崩れてきたので潰すことにした。

フムスのようにしてみよう。
フムスはタヒニが入ってこそなので、フムスではないけれど。
ゆでて潰したてん豆に、少量のオリーブオイルと、塩。以上。

味は・・・ なんと美味しいことか、自分でも驚いてしまい、
近くにあなたがいらっしゃれば味見して欲しかった。。

コク、奥ゆき。命の濃さ。そんな味だった。
旬のてん豆に出合ったら、ぜひ試して欲しい。