ヤッホー!暮らしの往復書簡vol.89

2022.09.21

コラム

これは、私が佐那河内村の隣、神山町に住むフードフォトグラファー・近藤奈央(こんどうなお)さんとの公開往復書簡です。日々の暮らしの中で思ったこと、気づいたことをお互いのブログでお手紙のように伝えていきます。

近藤奈央さんのサイトhttps://magewappa-bento.com/

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なおさん

こんにちは。蒸しパン美味しそうでした。あまり蒸し物をしない私にとっては新鮮です。

何度やっても失敗、似たようなことがありました。

以前、和三盆のクッキーを作っていた時のこと。

スタッフに焼いてもらっていたのですが何度やっても焼いたら溶けてしまうのです。

分量が違うのか? 私が同じようにやっても やはり溶けてしまう。

もう、 迷宮入りでした。

諦めよう・・・そんなところで 一旦調理場から離れて、ふと思い返すと

タピオカスターチ(澱粉)のメーカーを変えていたんです。

同じ材料でもこうも違うのか!と思い知りました。

一旦 あきらめるって、ゴールに近づくとても大切なプロセスのように思います。

普段、なんとなく大丈夫だろうと 決め込んでいることって案外あります。

ちょっとくらいの差というのが 実は絶対的な差を生むんですよね。

あるファッションデザイナーが、コレクションの舞台で、遠くから見えないだろうともディティールが命と話していました。

見えようが見えまいが、とにかくやり込むというか。その情熱が全く違う結果を産むのでしょうね。