これは、私が佐那河内村の隣、神山町に住むフードフォトグラファー・近藤奈央(こんどうなお)さんとの公開往復書簡です。日々の暮らしの中で思ったこと、気づいたことをお互いのブログでお手紙のように伝えていきます。
近藤奈央さんのサイトhttps://magewappa-bento.com/
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なおさん、
少し時間が空いてしまいました。少し体調を崩したことで、これまでのルーティンがことごと崩れ、見直す時間をいただくことができまして、本当に感謝しています。
ハイコンテクストといえば、私にとって「茶道」の体験がそうでした。
知らないとは恥知らずなもので、お稽古場についてやいなや
「こんにちはー、失礼します」と大きな声で挨拶をしてしまいました。
少し戸が開いていれば入って良いということなのだと、後でご主人に教わりました。
茶道にはたくさんの決まり事があるようですが、体験して感じたのは、
細かなルールは全てそこにいる人々と、取り囲む空間が静謐で心地よいものにするためだということです。
含蓄の多い非言語的な合図で秩序を成立させるというのは、本当に高尚な文化だと思います。
同時に、なおさんが森の中で感じた”視線”から感じられたことから気づかせていただきましたが
それは高尚な文化のようで、実は非常に野生的で動物的で、原始的な感覚も秘めているようにも感じられました。
第六感や直感の領域にこそ、真実というかとても大切なことが据えられていることを
私も改めて心に留めておきたいと思います。