ヤッホー!暮らしの往復書簡vol.66

2022.03.16

コラム

これは、私が佐那河内村の隣、神山町に住むフードフォトグラファー・近藤奈央(こんどうなお)さんとの公開往復書簡です。日々の暮らしの中で思ったこと、気づいたことをお互いのブログでお手紙のように伝えていきます。

近藤奈央さんのサイトhttps://magewappa-bento.com/

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海岸寺から瀬戸内をのぞむ

なおさん

こんにちは。

定番になるのは、シンプルなもの。確かにそうですね。

自分の場合もふと考えてみたのですが、

「しっくりくる」「腑に落ちる」

そういったものやことを大切にしているような気がしました。

情報が整理されて、自分なりの落とし所に収まる。

そこまでは、なんだか今ひとつしっくりこなくて・・・

そんなことありますよね。

先日、善通寺に行ってきました。

空海の書が好きなので、なんとなく以前から気になっていて、

行ってみると自分の中でしっくりくることがとても多かったです。

何が、と説明しにくいのですが。

先日、同じようなことがありました。

猟を志した彼女と話をしていた時です。

なぜ猟をすることになったのか、興味津々で聞いたところ、

「わからない」「気づいたらその道に足を踏み入れていた」

とのこと。

フワッとした回答でしたが、不思議な説得力がありました。

理路整然と説明されるものには、多少の理性が介入するので、

どこか・・・事実が少々脚色されることがありますが

彼女の答えには、嘘がないというか、 事実しかない そんなふうに感じたんです

それが自分にしっくりきているのでしょう。

言葉に勝る、人から発せられる言葉にならないものに、なんだか魅力を感じています。