これは、私が佐那河内村の隣、神山町に住むフードフォトグラファー・近藤奈央(こんどうなお)さんとの公開往復書簡です。日々の暮らしの中で思ったこと、気づいたことをお互いのブログでお手紙のように伝えていきます。
近藤奈央さんのサイトhttps://magewappa-bento.com/
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なおさん
こんにちは。
定番になるのは、シンプルなもの。確かにそうですね。
自分の場合もふと考えてみたのですが、
「しっくりくる」「腑に落ちる」
そういったものやことを大切にしているような気がしました。
情報が整理されて、自分なりの落とし所に収まる。
そこまでは、なんだか今ひとつしっくりこなくて・・・
そんなことありますよね。
先日、善通寺に行ってきました。
空海の書が好きなので、なんとなく以前から気になっていて、
行ってみると自分の中でしっくりくることがとても多かったです。
何が、と説明しにくいのですが。
先日、同じようなことがありました。
猟を志した彼女と話をしていた時です。
なぜ猟をすることになったのか、興味津々で聞いたところ、
「わからない」「気づいたらその道に足を踏み入れていた」
とのこと。
フワッとした回答でしたが、不思議な説得力がありました。
理路整然と説明されるものには、多少の理性が介入するので、
どこか・・・事実が少々脚色されることがありますが
彼女の答えには、嘘がないというか、 事実しかない そんなふうに感じたんです
それが自分にしっくりきているのでしょう。
言葉に勝る、人から発せられる言葉にならないものに、なんだか魅力を感じています。